私立ハッテン高校アメリカンフットボール部【第4回】

僕、葛原正一が頑張った練習試合は、7対14で3年生チームの勝ちだった。まだまだ、追い付かない。もうすぐ秋季大会が始まるのだが・・・
簡単にミーティングをして、部室で着替え・・・なのだが、やはりハッテン行為が始まってしまう。
アメリカンフットボール部では基本的に、下級生が上級生を触ってはいけないのだ。上級生が下級生に触るか、同じ学年同士がルール。なので僕ら2年生は、もっぱら3年生の性処理係になる。
「葛原ぁ~!」
野太い声がした。3年生チーム副将のLB、猪田先輩(背番号57)だ。部室の裏側に呼び出された。
猪田先輩だけでなく、QBの村岡先輩(背番号12)もいた。村岡先輩が口を開いた。
「正一、なかなかのクオーターバッキングだった。きょうからお前を、3年生チームの一員に加える」
f:id:ikkiman:20210816001006j:plain
猪田先輩が言葉を接いだ。
「葛原、きょうからお前は、オレたちの仲間、友達だ」
僕は深々とお辞儀をした。「ありがとうございますっ!」
そして村岡先輩がこう言った。
「これから、仲間入りの儀式を始める!」
そして、フッパンのひもをほどき、セーフティーカップを外した。
[つづく]

果たして正一はどんな儀式を受けるか・・・第5回は8月19日に載せる予定です。