Ikkiman Story【第3章】スクリメージ+スクラム[1]

お待たせして申し訳ありません。

お待たせし過ぎたかも知れません。

僕の分身であるプロアメリカンフットボーラー・イッキマンを描いた、新作です。

パラレル合衆国のプロアメリカンフットボールチーム「ハッテム・スペルマンズ」のラインバッカー、背番号55。選手として、性処理係としての日常を、お楽しみ下さい。今回はプロラガーとの話。

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僕はイッキマン。パラレル合衆国のプロアメリカンフットボールチーム・スペルマンズのラインバッカーだ。

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僕が生まれ、育ち、プロフットボーラーとして活躍し、暮らしている人口1200万の巨大都市・ハッテム。ここにはスペルマンズ以外に様々なプロスポーツチームがある。ベースボール、サッカー、バスケットボール、ラグビー。それらの世界にも、友人が多い。

ある日の夜遅く、Facebookに友達リクエストが来た。この街のプロラグビーチーム「マッスルナイツ」のジョシュ・ウェリントンからだ。早速、承認ボタンを押した。

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ウェリントンは僕と同期。カレッジは別だったが、ハイスクールでずっと同じクラスだった。アメリカンフットボール部に籍を置きながら、彼の要請を受けてラグビーの補強選手を2回務めたこともある。ポジションはプロップ。スクラムのいちばん前で、相手にぶつかるポジションだ。

そうしたらすぐにメッセンジャーが来た。

 

オッス、しばらくぶりだな。承認ありがとう。

寮は近いけど、なかなか会えないな。気がついたら、去年の春から会ってない気がする。

いまから会いたい。

 

いきなり、「いまから会いたい」ときたか。

スペルマンズの寮とマッスルナイツの寮は、国鉄の中央駅からサブウェイ2号線と6号線を乗り継ぎ30分行った郊外の「スポーツ・リサーチパーク」という、スポーツ関係の研究機関が集まるところにある。だが、互いにシーズンスケジュールは少しズレるためか、あまり会わない。そのため互いの連絡も疎かになるのであった。

早速、こう返答した。

 

OK。来たら寮の「選手入口」の前で呼び出してくれ。こっちからドアを開けるから。

 

すぐ会いたい、ってことは、何かあるぞ。

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話は[2]に続きます。