傷ついた赤い鳳凰

日大アメフット大麻渦ですが、2〜3名程度の処分で済むと思っていましたが、想像より拡大の様相を見せています。一部メディアでは、100名以上になるとか··だけでなく、指導陣のパワハラも問題視されています。

あの事件から5年、傷ついた「赤い鳳凰の翼」は癒えたように見えましたが、さらなる傷を負うようになりました。

イッキマンとしては、この大麻渦とパワハラは、相関関係があると考えるのです。

技術向上が遅れている選手や、試合で結果を出せていない選手を必要以上にしごき、暴力を振るって指導拘束する。その結果、精神的に追い詰められ、鬱状態になり大麻などの薬物に手を出したのではないか。そのような見かたができます。

あの事件以後、日大アメフットの体質は変わっていないとしか、思えません。あれだけ大麻渦が拡がっているのは、いまの日大アメフットの礎を作った篠竹監督を失って以後、スパルタ路線に走り、真綿で首を締めるようにジワジワと変質していったからではないのかと。こうして、寮内において「優秀選手と落ちこぼれ選手との差」ができ、落ちこぼれ選手たちが憂鬱状態から逃れるためにさまざまな犯罪に走ったのではないかとも、考えます。いま、OBたちに話を訊いたら、げに恐ろしい真実が出てくるかも知れません。

いまは、選手個々の技量や個性が尊重される時代です。スパルタや連帯責任は時代の趨勢に合いません。日大アメフットは時代がどう変わろうと、そのような前時代的なやりかたを押し進めていました。

それをやめないと、赤い鳳凰は再び高く飛び上がることは、できません。